湘南モノレールが開業した50年前の風景と今の風景を比較して楽しむ「湘南モノレール沿線 今昔写真撮影隊」の旅。今回は、西鎌倉駅周辺の様子を見ていきます。
湘南深沢駅と西鎌倉駅の間には、長いトンネル(鎌倉山隧道:451m)があります。最初の写真は、そのトンネルを出たところから撮影した、西鎌倉方面の眺めです。モノレールの軌道が巨大なSの字を描いていて、すごいですね!
湘南深沢駅への下り坂(昔)
次の写真の場所は、どこだか分かりますか?
この場所はどこでしょうか?
あまりにも周囲の景色が変わりすぎていて、なかなか想像がつきませんが、じつは「赤羽」の交差点です。モノレールの軌道に沿って坂を上っていくと鎌倉山を越えて深沢方面、手前が西鎌倉です。
さすがにこのアングルの今昔写真を撮影するのは難しいので、「赤羽」交差点付近を撮影したほかの写真を見てみましょう。まずは、こちら。
「赤羽」交差点1(昔)
「赤羽」交差点1(今)
現在の位置でいうと、「ロイヤルホスト鎌倉山店」の駐車場手前付近から撮影したものになります。
次は、鎌倉山側に少し上ったところにある「門形」の支柱手前から。
「赤羽」交差点2(昔)
「赤羽」交差点2(今)
そして、次は、現在の「りらくる西鎌倉店」前から鎌倉山方面に向かって撮影した写真です。周囲の様子が分かるように、「今」の写真は、少し画角を広めに撮影しておきます。
「赤羽」交差点3(昔)
「赤羽」交差点3(今)
さて、次の写真は西鎌倉駅の基礎工事を行っているところです。工事のバリケードに「戸田建設」とあります。湘南モノレールの建設工事は、大船-湘南深沢間を鹿島建設、湘南深沢-西鎌倉間を戸田建設、西鎌倉-湘南江の島までを大成建設が担当しました。
西鎌倉駅の基礎工事の様子
ちなみに、1970(昭和45)年3月7日の湘南モノレール部分開業時の終点駅は西鎌倉駅でした。次の写真を見ると、車両が停車している西鎌倉駅より先、江の島方面は未だ建設工事中であることが分かります。
西鎌倉駅付近を俯瞰
そして、西鎌倉までの部分開業の翌年、1971(昭和46)年7月2日に湘南モノレールは、湘南江の島までの全通を果たしました。その前日の7月1日に、発車式が行われたのも西鎌倉駅でした。その様子も写真に残っています。
西鎌倉駅で行われた全通を祝う発車式1
西鎌倉駅で行われた全通を祝う発車式2
西鎌倉駅付近の写真で、撮影場所を特定するのが難しかったのが次の写真です。拡大して見ると、家具センターの看板の手前に、「戸田建設 湘南モノレール作業所」という標識が出ています。どこから撮影したものでしょうか?
どこから撮影した写真か?
上の写真をズームアップ
ヒントになるのが、正面に見える山を切り崩した分譲地です。斜面に分譲地への急坂が見えます。
ちなみに、次の写真は建設中の西鎌倉駅の写真ですが、こちらにも、同じ斜面と急坂が写っています。
建設中の西鎌倉駅
というわけで、その方向を探してみると......。赤羽交差点の少し南側のNTTの建物と、最近オープンした焼き肉店の間から上っていく坂道が、まさに先ほどの分譲地への急坂でした。
分譲地への坂道
ということは、先ほどの写真は、「赤羽」交差点付近から撮影したということになり、ほぼ同じ場所から「今」の写真を撮影すると、このようになります。
「赤羽」交差点から西鎌倉駅方面を撮影