湘南モノレール大船駅の建設工事の様子もビデオに記録されているので見てみよう。
【ビデオ音声】
大船駅の完成も間近い。
これまでの高架鉄道や、跨座型モノレールの駅は、ホームの高さが地上8m近くになるのに対し、懸垂型は5mで済むので、乗り降りは楽である。
ちなみに、東口で湘南モノレールの建設工事が進められていた当時の大船駅西口(観音側)の様子についても見てみると、1966年5月2日に開業した横浜ドリームランドモノレール(大船駅西口―ドリームランド駅 5.3km)が、開業からわずか1年半後の1967年9月に運行休止し、そのままになっている状態だった。
休止の理由は、設計ミスと伝えられる車両重量の過大により、車両のゴムタイヤがたびたびパンクし、さらに軌道桁のコンクリートにひび割れが生じるなどしたため、東京陸運局から休止勧告を受けのだ。
横浜ドリームランドモノレールは、東芝式の跨座型モノレールだった。「ドリーム号」と「エンパイア号」の2編成が運行されていた(提供:横浜市史資料室)
横浜ドリームランドモノレール運行休止直後の1967年12月3日に撮影された大船駅西口。右端の看板には「ドリームランドゆきバスのりば」の文字が見える(提供:鎌倉市中央図書館近代史資料室)
このドリームランドモノレールは、その後、1995年に常電導磁気浮上式リニアモーターカー(HSST)導入による運転再開計画が持ち上がるなどしたものの、結局、復活することがないまま廃止された。もし、復活を遂げていたならば、大船駅は別会社が運営する形式の異なるモノレール同士を乗り換えられる、大変面白い駅になっていたはずなので残念である。