こんにちは。「いい線いってる夜(よ)」です!(ちなみに記事の執筆は、鉄塔の加賀谷が担当しております。)
第2回に引き続き、湘南モノレールの「線」に沿って歩き、それぞれが見つけたいい線をご紹介したいと思います。
前回まではメンバー3人での散歩でしたが、今回は宮田珠己さんに湘南モノレール沿線の変なスポットを案内していただきながら散歩します!
宮田さん、湘南モノレールの "いい線" 教えてください!
湘南モノレール・大船駅で宮田さんと待ち合わせをした我々。早速モノレールに乗って出発......と思いきや、なんと徒歩でのスタート。
まず初めに宮田さんに連れてきていただいたのは、富士見台駅近くの地点。
宮田さん「ここが湘南モノレールの中で一番美しい軌道だなと思う部分なんですが...」
3人「わー!確かに!」
中島「すごい綺麗なS字カーブですね」
走ってきたモノレールに、思わず歓声をあげてしまう我々。
の角度から見ると結構急なS字カーブに見え、「こんなところをモノレールが走るのか...」と思うとドキドキしてしまうのだ。
モノレール、乗っても歓声をあげちゃうし、見てるだけでも歓声をあげちゃう。やはり、アトラクションだなぁ。
ナイスな配管スポット、いろいろ
続いて宮田さんが紹介してくれたのは、知るひとぞ知る配管スポット。
宮田「これ、美味しそうでしょ!」
中島「確かに!」
加賀谷「配管も"線"ですね...!いい線いってる~」
屋根のトタンの錆びが配管にかかって、なんだかこんがり焼けているよう。何かは分からないけれど、確かに美味しそうな配管だ。
そしてこれは石山さんが散歩の途中で撮影した配線。階段の色に合わせて、色が塗り分けられている。
配管が塗り分けられているものも見つけた。
配管や配線もよく見てみると、どんな意図があって色を塗り分けたりそこに配置したのかが分かって面白い。普段はよく見ずに通り過ぎてしまう場所でも、じっくり時間をかけて鑑賞することによって面白さを見いだすことができる。こういう散歩、なんだか贅沢だな。
ネクタイみたいなホース
富士見町駅からモノレールに乗り、湘南深沢駅で降りた我々。そのままモノレールの軌道に沿って、西鎌倉駅方面へ向かう。
期せずして前回と同じ駅で乗降してしまったのだが、歩くルートは前回とは違い、坂道を登ったり下ったりとアップダウンが激しい。
そういえば、湘南モノレールって「ジェットコースターみたい」と例えられるように、くねくね曲がったり、山を越えたりと、結構激しいコースなのだ。電車や他のモノレールではありえないので、そこが面白いところなのだが、同じコースを歩いて辿るのはなかなかキツい。
ハァハァと息を切らしながら坂を登っていくと、坂道沿いの家の壁にかかるゴムホースを発見。
加賀谷「中島さん、ホースが壁に引っ掛けてありますよ!」
中島「ホントだ!ネクタイみたいで可愛いですね。」
キツい坂道の途中にいい線のスポットを見つけると、ホッとする。それでなくとも普段からちょこちょこ立ち止まっては写真を撮ってしまう私たち。いつも以上に時間をかけて坂を越えたのだった。
集中しろ!全然違うところを見ている3人
同じ道を一緒に歩いていても、全然違うものを見ていることが多い私たち。
毎回ふたりから送ってもらった写真を見て、「え!こんなところ通ったっけ?」「これ、どこにあった?」と驚きます。
たとえば、これは加賀谷が陸橋の上から撮った写真。宮田さんに「道路の真ん中にガードレールが設置されているのはなぜなのか」という問題を出されて、う~~~ん...と悩んでいた時に撮影したものだ。
この時石山さんはといえば、こんな写真を撮っていたのでした。
で、電線~~~~~~!同じ道を見て、同じ問題に対して一緒にう~~~~ん...と悩んでいたではないか!それが、こんな写真も撮っていたとは!
いやいや、こんないい電線があったなら、その場で教えてよ!!と思ったのでした。今度は教えてね。
ちなみに中島さんの写真はというと...
悩んでいる私たち!
それぞれの写真を照らし合わせると、3つの視点からその時のことを思い出すことができて、とても立体的な思い出になるのだった。
絶対に鳥をとめたくない物件たち
前回、絶対に鳥をとめたくない電線のお店があることに驚いた私たちですが、今回は絶対に車を守りたい住宅が。
車の上だけきれいに鳥チク(鳥除けのチクチク)が設置され、絶対にフンはさせないぞ!という意気込みがすごいお宅。一度とんでもない被害を受けたんだろうな...と想像できる。写真は載せられないが、黒い車体だったので尚更目立ったのだろう。
昭和? 平成? 江戸?! カオスすぎる住宅地
坂道を登りきり、見晴らしのよい高級住宅街を通り過ぎると、そこに広がっていたのは新興住宅街。白くてきれいな家が並んでいる。
宮田さんが「すごいのは、その裏側!」と、連れてきていただいたトンネルをくぐると...
昭和!!
絵に描いたような昭和!!
生活感たっぷりなのに、なぜか寂しい雰囲気のアパートが。
これが、先ほど見た新興住宅地の裏側なのか...と思うと、より物悲しい感じもする。
そして、右手にそのアパートを見つつ、さらに進んでいくと...
江戸か!!
ここは江戸なのか!!
唐突に登場する茅葺き屋根の家。江戸から明治初期にかけて建築されたと推定される住宅で、鎌倉市景観重要建築物に指定されるそうだ。ぽつんと1軒だけ残っているなんて。
茅葺き屋根の住宅から新興住宅地の方を見ると、このような感じ...
一段高い位置にそびえ立つ家々。
こちらの写真では、右手にそびえたつ新興住宅地、左手に昭和の雰囲気の街並み、正面に茅葺き屋根の家というなんともカオスな状況が、1枚で見てとれる。
新興住宅地とその他の街並みは、ぐるりと大回りしないと行き来できないようになっており、分断が一目瞭然だった。ふたつの地域の人々はどんな距離感で暮らしているんだろう。ひとりで勝手にドキドキしてしまったのだった。
見えるぞ...!ガードレール犬
宮田さんは「小ネタなんですけど...」と何回も前置きしていたのだけど、個人的に大好きだったのがこちら、"ガードレール犬"です!!!!!
宮田(電柱の横に立って)「この辺りから見ると、犬が2匹いるように見えるんです。...本当に小ネタなんですけど...」
加賀谷「本当だ!言われると、そう見えるかも...」
石山「見せてください。あっ、言われれば...」
加賀谷「これ、最初に気づいたのすごいですね!笑」
見れば見るほどしみじみと可愛くなってきて、電柱の横のベストポジションから、順番待ちをして撮影したのだった。
湘南江の島駅に到着!
散歩の終点は、やはり今回も湘南江の島駅。
「宮田さん、今日はありがとうございました!」なんて、すっかりこれでおしまいという気分でいたのだが...
「実はまだあるんです」という宮田さんに、最後に連れてきていただいたのは...
鉄骨!
ここ、実は湘南江の島駅のホームを支えている鉄骨なのだ。
宮田さん「もはや"線"ではないんですが...」
石山「いえいえ、"いい線"です!」
加賀谷「これは鉄塔の"結界写真"にかなり近いです!」
(※結界‥‥鉄塔の真下から見上げて撮った写真)
幾層にも線が重なっている様子は、まさに「いい線いってるよ!」と言うにふさわしいものだった。
こうして無事に終了した宮田さんとの散歩は、なんと5時間越え!!
宮田さん、長い間案内していただいてありがとうございました。
そして、なが~~~い散歩の様子を読んでくださった方、ありがとうございました!
結論:たまには何人かでワイワイ散歩するのも楽しい
今回の企画の散歩をしてみて、普段のひとりでする散歩ではひとり分の発見しかできていないのかと思ったらもったいないなと思ってしまった。
「3人で散歩する=みんなで同じものを見る」ではないことを、とことん実感した2回の散歩だった。発見したことを後で写真を見せ合いながら自慢しあったり、称え合ったりするのも本当に楽しい。
たくさんの視点で見る散歩、オススメです!