●現地調査など(前編)
材料は揃いました。後は天気を見て現地へ向かうだけです。
富士山がよく見えるのは秋から春先までです。冬場が展望シーズンです。3月に入るとクリアに見える日は減ってきます。ましてや4月になるとかなり厳しくなるのですが、今年(2019年)4月28日は真冬のようにくっきりと眺めることができました(丹沢からは、南アルプスはもちろん、北アルプスの穂高岳方面まで望めた好展望の一日でした)。
まずは、動画にあった「梶原住宅」に向かいます。地元の方に尋ねることもして、その場所にたどり着きました。深沢中学校を見下ろすところでした(写真A)。
写真A
すぐ近くにお住まいの方にうかがうと、富士山展望ポイントとしてそれなりに知られている場所とのことでした。私自身、何か見覚えのある景色と思っていたのですが、2005年3月30日にダイヤモンド富士撮影に訪れていたのでした。時刻が違い、眺める対象が異なっていたので、すぐには思い出せなかったようです。樹林があるので、葉が落ちている冬場ならアングルを気にせずどこからでも富士山が撮れるでしょう。
ここは絵柄的にはよく、撮影上も問題はないのですが、モノレールが小さく、また市街地に同化しており、識別がなかなか難しいのが難点です。地図上ではかってみると、撮影地点とモノレールまでの距離は約600mでした。モノレールが目立つには、もっと近くないとだめなようです。懸垂式というのも目立ちにくくしている理由のように思いますが、こればかりは構造的に仕方ありません。
地図からの判断で当初考えていた鎌倉中央公園は、可視エリアになっている地域もあるのですが、最高地点も樹林に覆われており富士山は望めません。また、見えたとしても距離が600mを超えており深沢中学校そばからと同様小さくなってしまいます。
モノレールをもっと大きく見るには、近づく必要があります。湘南町屋駅に向かっていく道路を進んで行くことにしました。可視マップを見るともちろん可視エリアになっています。
(カシミール3Dで地理院地図などを使用)
道なりに下っていくと、確かに見えてきました。このまま下るのではなく見下ろせるような場所はないか・・・。長年富士山展望ポイントをチェックしてきたので、初めての場所でも勘が働きます。住宅の間を細い道が走っており、そこを登っていくと間近にモノレールを眺め、その上に富士山が望めるポイントがありました(写真B)。
写真B
近いので迫力があります。モノレールまでは約100mです。この程度の近さでないと、「インスタ映え」する写真にはならないようです。