4.切通し道に造られたモノレールが見える階段
2回目は湘南町屋駅から。
駅の東側近くにある二つの階段は、丘を切り崩した切通しの両側に造られた階段で、荻窪圭さんも以前にこの切通し道については触れている。この切通しの中から丘の上に上る階段は、それほど長い階段ではないが、道の奥をモノレールが横切っているので、景色に変化があって個人的には楽しい。だからなんなんだ?、と思う方もおられるかもしれませんが・・・。
湘南町屋駅東側の階段(南側)
所在地 鎌倉市山崎907付近
27段/高低差約5m
湘南町屋駅東側の階段(北側)
所在地 鎌倉市山崎 904付近
59段/高低差約10m
切通し北側の階段上からは西方のパノラマが広がっていて、奥には富士山も見える。東京から見る富士山は、丹沢の奥に小さく見えるだけだが、このあたりからだと富士山への距離も近く、山がひとまわり大きく見え、雄大な裾野も広がっていて秀麗な姿が印象的だ。
5.モノレールが見えるL字型階段
次は、寺分1丁目にあるL字型の階段。モノレールからも近く、途中の踊り場からは家々の向こうをモノレールが通りすぎる景色を見ることができる。
モノレールが見えるL字型階段
所在地 鎌倉市寺分 1-17 53段/高低差約 9m
またここからは西南側の鎌倉山トンネルから出て湘南深沢駅へと下ってくるモノレールの姿を遠望することもできる。日中、数分おきに往来しているモノレールを天気の良い日にのんびり眺めるのも気持ちよい。
6.岩を削って造られた階段
L字型階段を上りきると、湘南モノレールが走っているかつての「京浜急行自動車専用道路」に出るが、これを少しだけ南に歩くと、東南側の谷へ下る細い道がある。地図には載っているがここも入口を見落としそうな階段だ。
この階段は、段々の角が丸く滑りやすく危なっかしい。妙な形をしているなと思いよく見ると、この段々は岩を削って造られたもののようだ。
岩を削って造られた階段
所在地 鎌倉市寺分1-16と17の間
47段/高低差 約7m
鎌倉に古くから切通しがあることは有名で、それらの多くは岩を削って造られている。そして著名な切通しの場所以外にも、岩肌が露出した場所はところどころにある。
東京は関東ローム層が厚く堆積しており、岩が露出した場所は少なく、階段もその土の上に石を並べたりして造られるが、鎌倉界隈で階段を造ろうとすると岩を削ることになる場合があるようだ。岩を削った階段は、東京23区内では見掛けたことがない。場所が替わるとこのようなケースもあるのかと、小さな階段だがこれにはかなり驚かされた。
7.駒形神社参道からもモノレールは見える
湘南深沢駅の東の方には駒形神社がある。この神社も前回の北野神社同様、小高い丘の山頂近くにあり、参道の石段が長い。
駒形神社の参道と石段
所在地 鎌倉市寺分 1-17
参道の石段
くの字型 86段/高低差約 16m
参道の石段とモノレール(上の方に小さく写っている)
そしてこの階段からも湘南モノレールが遠くを走る姿を眺めることができる。モノレールと神社がやや離れているので本当に小さくしか写らないが、ここの参道も階段とモノレールを一枚の写真に収めることができる。長い石段を上り、静かな境内から木々の向こうにモノレールが走る姿を眺めるのもまた一興だ。
木々の隙間から、湘南深沢駅付近を走るモノレール