大きな旧家の間を微妙にカーブしながら続いていく道が古道っぽくてたまらない。
左手の古い石積みが気になっていたら、これは鎌倉石でできているそうな。
さらに奥へ進むと、巨大な擁壁を発見。この上に家があるんだか、住んでいる人は毎日下から急階段を上り下りしているのだろうか?
怖いので考えないことにする。
この道をずっと進むと切り通しにでるはずなのだが、行き止まりでした。立ち入り禁止でした。落石有りで危険とかかれてました。
残念であるが、仕方ない。
今歩いてきた道を戻り、青蓮寺へ向かおう。
左手に崖上の小さな稲荷を見つつ、細い道を西へ抜けるとバス通りに出て、その向こうに青蓮寺がある。
青蓮寺入り口には「鎖大師」と彫られた道標がある。鎖大師とは青蓮寺のこと。写真、右奥にみえるのが青蓮寺だ。
下に「東京」とあることから明治か大正のものだろう。
側面には「左かまくらみち/右くさり大師をへて江の島みち」と彫られている(たぶん)。
弘法大師開山という古刹で、本尊が鎖大師。鎖を使って関節が動くように作られているので、鎖大師と呼ばれている。
819年、弘法大師がここの裏山で修行をしていた際、江の島の弁天が現れて力を貸してくれたのだという。
江の島が近づいてきた感がありますな。
さて江の島道へ戻るが、今のバス通りを南下。
途中、左から細い道が合流してくる。
この細い道が先ほどの立ち入り禁止の続き。
少し歩くと立ち入り禁止のフェンスが。ここだ。
近寄って見るとほんとに狭い。両側がぐっと迫ってきてて閉所が苦手な人は逃げ出しそうな感じ。
昔の人はこれを掘り、ここを行き来したのだ。
ここが立ち入り禁止になったのは数年前のことらしい。一度歩いてみたかった。途中には錆びた街灯も残っているし、崖面にはやぐらっぽい跡や地神塔もある。
そしてこの切通しの手前にめちゃ怪しい穴あり。
人が通れるくらいの洞窟で、草で隠れているけど、入口に「鎖大師」と彫られているのをかろうじて読み取れる。
この古道から鎖大師へのショートカットのために掘られたトンネルがあったのだ。迂回するよりはトンネルを掘る方が手っ取り早い地質だったんだろうなあ。
こんな面白い遺構があるのなら、ぜひ草を刈ってよく見えるように整備していただきたいと思うところである。ついでに切通しも遊歩道として通れるようにしてもらえたらなおうれしい。
さてこのあとは、拡幅された道となるので、シンプルに。道に沿って歩いて行き、またモノレールをくぐる。
このように江の島道のこのルートは湘南モノレールの東と西をいったりきたりしながら、地形に沿って続いていたのだ。
やがて、湘南モノレールの西鎌倉駅が見えてきた。