天気が持つか心配だったので、お昼のあとは、江の島を出て、湘南江の島駅の方に戻ってきました。
しかし、湘南モノレールに乗車して帰る前に、ひとつだけ行きたい場所がありました。
それは「龍口寺」。昔から、湘南江の島駅の近くにあるお寺です。
実は!20年前のあの日、江の島の帰りにどういうわけか龍口寺まで歩いてきた我々は、ここで初めてキスをしました。(お寺の方、本当にすみません)。
ただ、20年経過しているため記憶はかなりぼやけており、脳内に残っているのは「龍口寺の階段に座ってキスをしている」シーンだけ。今回はその具体的な場所を特定したいと思い、ここにやってきました。
あの日も、強い日差しと、青空をバックに鮮やかな色で咲き誇るサルスベリと、蝉の声の大合唱に囲まれていた記憶があります。
記憶とは不思議なもので、わたしはその日の彼の服や、しゃべったことを何一つ覚えていません。でも、その日に、自分の目に映った、空や、海や、(人間以外の)景色は断片的に覚えています。
おきつねさま。
境内には階段のあるポイントがいくつか存在していたので、すべてまわってみました。うーん、こんなに眺めの良い場所じゃなかったな......。
ここも違う。「龍口寺」の白い看板が見える場所だったような......。
ふと足元を見ると、尻尾の青いトカゲがいました。
境内をぐるぐるまわり、ピンと来ないまま正面の入り口まで戻ってきました。門の目の前の階段を降りようとしたとき......「あー!!!ここだ!!!!」と思わず叫んでしまいました。
確かに龍口寺の白い看板が見えます。そして階段。間違いなくここです。記憶の中の絵と、現実がピタリと一致!
ていうか、入り口じゃないですか......。
「具体的な場所を特定する」という目的を果たせてスッキリしたけれども、当時のわたしに「なんでやねん」と突っ込みたい。
今回は、いつか実行したいと思っていた「江の島で昔の記憶を辿る散歩」ができたので、大満足です。全体を通じて、自分の人生が確実にすすんでいることを実感しました。
台風で大荒れになる前に急いで湘南モノレールに乗って帰りました。
では、また11月に。