宮田 では最後に尾渡さんからお宝映像を。
尾渡 いえいえ、それほどではないんですが、4月29日のお昼14時すぎにフランクフルトの空港に着いて、そこでレンタカーを借りて、1週間ぐらい各地を回ってまたフランクフルトに戻ってくるという形で移動しました。一番最初の日が日曜日で、夕方にヴッパータール市に入って、ホテルにチェックインして、まずは車で見てみようということで全線走ってみました。
八馬 ほう、車で全部走ったんですか。
尾渡 はい。それから翌日に朝9時に先方の社長が迎えにきてくれて、今度はモノレールで彼が全線1往復案内してくれたので、それで乗って。それが月曜日で、火曜日の朝また家内が寝てる間にまたモノレールに乗って、とにかくすべての駅で降りて、すべての駅の上下線を全部見て......。
八馬 コンプリートしたんですか?
尾渡 はい。
一同 すごーい。
尾渡 実は江の島の駅舎を設計してくださっているJR東日本建築設計事務所の若い方が、自分はヴッパータールが好きでっていうんで資料を作ってくださって、駅舎をいろいろと紹介してくれました。
西村 見どころをですか?
尾渡 駅舎の専門の方ですから、駅舎をいろいろと......。
八馬 面白いですね。人によってそれぞれ注目するものが違うっていう。
尾渡 それともうひとつ彼の発案で、東西対決をしたらどうですかと。
八馬 いいですね。
尾渡 もうこのままメールに添付して送って、むこうは日本語わからないと思いますけど、いろんな対決ということで、それぞれの食べ物だとか駅だとか、車両の型式だとか、比べたらどうですかというのを提案しました。江ノ電さんが台湾の高雄メトロや平渓線と姉妹提携を結んで、むこうのキップで江ノ電に乗れるとか(※現在は終了しています)、そういうことをやってますと。われわれもそういうことをやりますかね、みたいなお話をさせていただきました。
尾渡 で、これは車両基地に展示してあった写真なんですけど。
【尾渡撮影】
八馬 へえ。点検用ってことなんですかね。
西村 楽しそう。これ、こどもの国にあったな。鳥取の(笑)。上下逆なやつが。
尾渡 こういうのもあって。
【尾渡撮影】
宮田 川渡ってんだ、これで。面白い!
角田 テスト走行みたいなことなんですか?
尾渡 なんなんでしょうかね。
佐藤 モデルですかね。
尾渡 こんなものも飾ってありました。
【尾渡撮影】
八馬 これは素晴らしい。
佐藤 これサフェージュ式でやるともっとごつくなるな。ランゲン式だからこんなスカスカな感じでできますが。
西村 ごめんなさい。車両基地ってどこにあるんですか? 私たちも入れるんでしょうか。
尾渡 路線の両端に車庫があって、その先のところがそのまま続いて車両基地になってます。
西村 わたしたちは入れない?
尾渡 案内していただかないとだめだと思います。
【尾渡撮影】
佐藤 これもプラットホーム側からはふつう見えないところですか?
尾渡 そうですね。これは車両基地側に入って撮ってます。
八馬 これはツアーを組んで入れてもらうしか......うわ、こんな曲がるんだ!
【尾渡撮影】
一同 うおお!
西村 これは見れなかった......。
尾渡 もうほとんど90度に近い感じですよね。
佐藤 これは曲げでなくて、折れですね(笑)
八馬 これお客さんが乗ってるときは無理だな。見たい!
西村 一般のお客さんは見れないですからね。
八馬 動画で見たいですね。
西村 GIFで撮りたいです(笑)。
八馬 いまどきGIFでね。
角田 あそこでしかこんなに曲がらないわけですよね。
八馬 路線の途中では曲がらないです。
角田 こんなに折れ曲がる車両を作るより、ターンテーブルのほうが効率よさそうですけど。
佐藤 いや、効率悪いからやめたんでしょう。昔は途中駅でも転換できるようにターンテーブルがあったんですよ。
八馬 途中駅にあったんですか。
佐藤 でも90年代の線路改修のときに取っ払っちゃったと。途中駅でターンするときどうするんだろうと思ってたんですよ。ループですから、途中で引き返せないでしょ。そしたら昔はターンテーブルがあったって。公式PVにもありましたでしょ。
https://www.schwebebahn.de/en/media-library/videos/
尾渡 ほかにも車両基地の中の写真。
【尾渡撮影】
佐藤 貴重ですねえ。
尾渡 これが最新式だと思います。
佐藤 まだ使ってないやつですね、これ。錆びてない全然。
八馬 たぶんこの下の部分に制振装置的なものが入ってるんでしょうね、きっと。
宮田 台のフレームの派手な色がおしゃれですね。
【尾渡撮影】
尾渡 このへんはもう骨董品の類じゃないかと思うんですけど。
【尾渡撮影】
尾渡 これは幌ですね。連結部の。
八馬 横にしてあるんですね。
【尾渡撮影】
尾渡 これは何のために撮ったのか覚えてないですけど。
角田 この絵は動物園の......。
佐藤 そうですね。動物園のラッピング車両ですね。
【尾渡撮影】
尾渡 これが車両基地側から見た駅。
八馬 さっきのまあるいところが。
宮田 終着駅から、あのカーブを曲がらずに、車両基地に繋げられるわけですね、レールを。
尾渡 両端駅の奥に車両基地がありますので、転轍器(ポイントのこと)が両端駅の最後に入るのと出るのの2か所に、計4か所あるわけです。
【尾渡撮影:車両基地へのレールに繋げる部分】
尾渡 あと、こういう軌道の中がどうなってるのかなと気になって撮った写真。
【尾渡撮影】
尾渡 でこれが、車両基地です。このへんはわれわれの基地と似てますね。
【尾渡撮影】
角田 上から整備する感じになるんですね。
尾渡 そうです。われわれのところもそうなんですが、3階分で整備してます。下から見るのが2階、横から見るのが3階、上を見るのが4階というふうに...。
角田 ああ。なるほど。
尾渡 この写真も一番上のフロアで見てて、下にいる人がちょうど、うちでいう3階部分にいるというわけですね。
【尾渡撮影】
尾渡 こっちのほうは古いお召列車(の車輪部分)だと思います。
【尾渡撮影】
八馬 だいぶ雰囲気違いますね。ホイールがスポークみたいですね。
尾渡 ホイールしかないみたいな。
宮田 今でもそれで走らせるんですね。
尾渡 パーティーとか特殊なときだけですけどね。
宮田 上だけは最新式に取り換えておくとかそういうことはしないんですか。
八馬 ボディだけ古いのを使うと。
佐藤 技術的な継承みたいなことまで考えてるんじゃないですかね。そういうプライドがあるっていうか。
八馬 ドイツ人ぽいですね。
【尾渡撮影】
尾渡 これがさっきのお召列車の中ですね。
八馬 食堂車みたいな感じですね。
尾渡 これが運転台です。
【尾渡撮影】
角田 ハンドルふたつあるんですね。
宮田 横のは何に使うんだろう。ハンドルじゃないのかな。
佐藤 ハンドルは意味ないですね。軌道上しか走らないんだから。
西村 ブレーキですか?
佐藤 なんでしょうね。
西村 行って聞いてみたいですね。
八馬 見学に行く気まんまんですね。
西村 うん(笑)
八馬 いや、僕もそうですけど(笑)。見学前提でいろいろ見てますから。
佐藤 あと保安装置は近代化されてるようですね。
(ついに次回、最終回。謎の足場が登場します)