はじめまして。写真家の大村祐里子です。
祖母の家が片瀬山駅にあるので、湘南モノレールとその沿線には子供の頃から慣れ親しんできました。
本日から始まるこの連載では、馴染みある湘南モノレール沿線をわたしの大好きな"フィルムカメラ"で撮影してまわって、読者のみなさまに新しい「カメラを持ってお散歩したくなるコース」をご提案できたらと思っております。
早速ですが、初回は「西鎌倉駅」周辺を歩いてみます。
3月下旬に西鎌倉駅周辺を検索していたところ「駅の近くにある鎌倉山の桜が満開」との情報をキャッチしました。この記事が掲載される頃には桜は散ってしまっていて申し訳ないのですが......いま行かねば!と思い、4月上旬に西鎌倉駅を訪れました。
使用したカメラはNikon New FM2という35ミリフィルム一眼レフです。レンズはAi Nikkor 28mm f/2.8Sを使いました。フィルムは全てKodak PORTRA 400です。当連載はカメラやレンズを扱う内容ではないので、機材について詳しく知りたい方は調べてみてください。
鎌倉山へ
ホーム周辺がひらけており、気持ちのよい見晴らしを楽しめる西鎌倉駅で下車して、鎌倉山を目指します。西鎌倉駅を背にして、国道304号線を左の方向に向かって歩いていきます。
道端でうっかり自分の影を撮ってしまうほどウキウキしております。
駅の近くでは、ゴーッという轟音とともに湘南モノレールが頭上を通り過ぎていきます。車両が真上を通り過ぎていくなんて新鮮ですねえ。
「赤羽」の交差点を右折してしばらく歩いて行くと「鎌倉山」の信号下に出ます。ロータリーになっているのですぐにわかると思います。ここが目的地の入り口です。
ロータリーから右に延びている道を進んでいきます。鎌倉山、というだけあり緩やかな傾斜になっています。すでにおわかりでしょうが......桜が......きれいです。薄ピンク色をした満開の桜の花が道沿いに延々と続いていく様子をみて、思わず口から出た言葉は「天国かな?」でした。
道端に存在している些細なモノも、すべてが美しい......。鎌倉山の入り口で手持ちのフィルムが尽きるのではないかと心配になるほどに写欲をそそられました。
そういえば!車道は頻繁に車が通るので、写真を撮るときは車に注意しましょう。また、沿道は住宅地なので、住居には絶対に入らないようにしましょう。
鎌倉山は木々が頭上を覆っているポイントが多く、そういう場所はまるでトンネルのようです。木漏れ日愛好家のわたしは、桜のトンネルが生み出す美しい木漏れ日に完全に心を持っていかれました。桜の花もいいけれど、地面にうつった影もいいですね......ウフフ......。
つづく