湘南江の島駅から徒歩7分のところに、日本でたった一つの灯台グッズ専門店「ライトハウスキーパー」がある。
店主の山口さんは、世界200基の灯台を巡った灯台マニアだ。
前回に引き続き、灯台の魅力をうかがった。
―そもそも灯台を好きになったきっかけは?
山口:とっかかりはアメリカの灯台です。
仕事でアメリカのボストンに住んでたんですが、むこうには灯台好きがたくさんいます。
ヨット乗りが多いので「灯台に助けられた」なんて人がけっこういるので。
―灯台が身近な存在なんですね
山口:日本の灯台は約650基ですが、アメリカには2000基あります。特に東海岸はリアス式海岸で入り組んでることもあって多いですね。
アメリカで灯台好きの仲間とあちこち巡ってるうちに、どんどんハマってしまって。日本に戻ってからも灯台巡りを続けてます。
―灯台のどういうとこがいいんですか?
山口:いいところ、あり過ぎます!まずカワイイし、カッコいい!
灯台って聞くと真っ白いのを思い浮かべるでしょうけど、案外、カラフルなんですよ。シマシマだったり、赤白だったり、逆に真っ黒でかっこ良かったり。
▲北海道の灯台。雪国では白い灯台は見えづらいのでシマ模様にする。
山口:建築物として好き、レンズが好き......。人によって灯台のどこに魅力を感じるかはさまざまですが、私はですね、陸と海の接点でポツーンとしてる姿が好きですね。寂しい岬の突端で船を送りだし、迎えいれ、現地点を教えてあげる健気さがたまりません。
―ああ、擬人化されると愛でたくなりますね!ところで「レンズが好き」ってどういうことですか?
山口:灯台にはフレネルレンズってのが付いてて、それが好きな人がたくさんいるんですよ。
▲フレネルレンズ。これで光を遠くまで届かせる。
―うわ、スターウォーズのC-3POみたい!デカいですね!
山口:これは一番大きいサイズですね。この奥に電球があります。電球って言っても、200wとか400wとか普通の電球が1つだけですよ。このレンズを通すと何十kmも先まで光が届くわけです。
光も緑だったり赤だったり、点滅の周期が違ったり、どの灯台か判別するために光り方もぜんぜん違うんです。
―なるほど、光にも個性があるんですか。灯台の魅力、分かってきました。
→続く
「Lighthouse Keeper(ライトハウスキーパー)」
営業時間:11時~18時
定休日:不定休(雨の平日は休みがち)
住所:神奈川県藤沢市片瀬海岸1-12-23
アクセス:湘南江の島駅から徒歩7分