湘南モノレールバー人(ジン)図鑑
ファイルナンバー.2~3
市川耕三さん・李春賢(リ・チュンヒョン)さんご夫婦
カフェ「クレインポート鎌倉」
https://craneport.amebaownd.com
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街のカフェから島のカフェへ 夫婦でちょっと遠回り半日旅
第1回 鎌倉の路地の奥からバー人(ジン)夫婦を連れ出す
鎌倉駅西口の路地裏にあるカフェを切り盛りするご夫婦を、江の島の奥にありやっぱりご夫婦でやっているカフェに連れて行こう。そう思ってある春の日、二人をお誘いしました。
鎌倉駅からだったら江ノ電で江ノ島駅まで行けば24分。でも、ここはあえてJRでいったん大船駅まで北上し、湘南モノレールで一気に湘南江の島駅へ。かなり遠回りのようですが、実は乗り換えを含めても30分前後で到着してしまうのですから、ちょっとだけ遠回り程度ですよね。
さあ、出掛けましょう。だってお二人とも「湘南モノレールに乗ったことがない」というのですから!
鎌倉駅の西口から御成(おなり)通りを進み、細い路地を入りテクテク進んでいくと看板が現れます。地図を見ながら目指しても、うっかりすると通り過ぎてしまいそうです。
看板を見たはずなのに「ここでいいのかなぁ」と心配になります。塀に沿って歩いて行くと、ようやく住宅に挟まれた奥に見えてくるのがカフェ「クレインポート鎌倉」です。
おいしいコーヒーやワイン、そして韓国の家庭料理が楽しめるお店で2017年7月にオープンしました。オーナーは長崎生まれの市川耕三さんとソウル生まれのリ・チュンヒョンさんご夫婦。耕三さんの前職はウェブディレクターで自動車会社や出版社、化粧品会社などのサイトを制作していたそう。チュンヒョンさんは米国の高校・大学を出たのち来日し東京藝大・大学院を卒業、以来日本暮らしです。
結婚後ずっと埼玉県所沢住まいだったお二人。何度か観光で訪れていた鎌倉には「文化が香っている」と惹かれるようになり、家を探し12年前に引っ越して来たそうです。数年前から人生の後半を考えたとき、「会社」勤めではなく「お店」をイメージ。自分たちでできる範囲で考えてたどり着いたカタチが「クレインポート鎌倉」でした。
湘南モノレールについて尋ねると、耕三さんは「大学時代に西鎌倉から通学している同級生もいたけど、自分が乗ることには全く結びつかなかった」そうで、何度か江の島に遊びに出掛けた際も「交通手段の選択肢に湘南モノレールは存在しなかった」と笑って振り返ります。
前日たまたまモノレールの軌道の下の道をクルマで通った奥さんは「いつも車両がやって来ないうちに、この道から離れたいって思うのよね。なんだか怖くて」と話します。頭上に現れると意外に大きな車体で迫って来るイメージがあるのでしょう。
今日は、そんなお二人に初のモノレールをたっぷり体験してもらいましょう。
まずは今回もJR大船駅の自販機で「鎌倉江の島フリーパス」を購入(本来なら鎌倉駅で購入して乗って来てもらうのがベストでしたが、大船駅で待ち合わせだったので)。このパスは湘南モノレール全線、江ノ電全線、JR東海道線の藤沢駅~大船駅と横須賀線の大船駅~鎌倉駅が1日乗り放題で700円(子ども350円)とお得。JRの大船駅・藤沢駅・北鎌倉駅・鎌倉駅で購入できます。
さあ、湘南モノレールの大船駅に移動。4月からPASMOやSuicaが使えるようになった自動改札を抜けて乗り込みます。
次回はいよいよ初乗車、湘南江の島駅を目指します。