磯の生き物観察@江の島(初春)-前編の続き
向こうの岩場には、斜め上にカメラを構えた人たちの姿が見えた。このあたりでよくみられるイソヒヨドリを撮っているのかと思ったら、そうではなく、狙いはハヤブサとのこと。
真剣。
カメラが向けられた先を見上げてみたけれど、ハヤブサはまだ姿を現していないようで、目に入るのはトンビばかり。大きく弧を描いてパトロールしているのもいれば、枝のような長いものをくわえてとんでいるのもいた。
視力抜群のトンビ。どこまで見えているのだろう。
この日の天気は最高。散歩しながら磯を覗き込んでいる人や、カニ捕りに夢中な家族、寝そべって日焼けをしている人、写真を撮っている外国人観光客など、それぞれが思い思いに楽しんでいるようだった。
下の写真で岩のてっぺんにいる子は、海に向かって何やら叫びつつ、決めポーズをとっていた。実に気持ちよさそうだった。
〇×▼□ー!
引き潮の間は、普通の服装や靴でもほぼ問題なく楽しめる。磯の生き物観察も、網などなくても十分可能だ。江の島でグルメや観光を楽しむついでに、ぜひ足をのばして、散策してみてほしい。岩屋のある稚児ヶ淵も磯があるけど、生き物観察とダイナミックな景観を楽しみたいなら、断然こちらがおすすめだ。
ただし、潮が満ちてくると、今まで歩いてきた場所は海の底。その点だけはご注意を。
さて、捕まえては逃がし、逃がしては捕まえ、の最終結果は...
カニ、ヤドカリ、以上。
まだ時期が早かったのか出会いがなかったのか、この日はカニ、ヤドカリがほとんど。巨大アメフラシも2匹いたが、他のものが見えなくなってしまうのでどいてもらった。
ビーチグラスなども。
夏が近付くにつれて、もっとたくさんの生き物たちが見られるようになるだろう。シーズンに入ると、大潮にあたる休日には、ここで磯観察のイベントが開催される。子供連れの場合、こういうものに参加してみるのも楽しいかもしれない。見つけ方のコツや、名前、生態などを教えてもらえるし、最後にみんなが見つけたものを集めて観察するので、多くの種類の生き物を目にする確率が高くなる。
えのすいが開催する磯観察イベント。
2014年6月の様子。
帰りがけ、先ほどフグを見せてくれたおじさんのバケツを覗き込んだら、いい魚が何匹も入っていた。釣果は良好だったらしい。でも、外道もたくさん釣れたらしく、足元の小さい潮だまりは満員御礼。フグたちがお互いぶつかりあいながら居心地悪そうにしていた。
潮が満ちてくるまでの辛抱だからね、と同情しつつ、海の様子を眺めたが、満ちてくるまでもうしばらく時間がかかりそうだった。
行ってみてニャ。