湘南モノレール「湘南江の島駅」の壁に描かれたこの絵をご覧ください。
これは、湘南学園中学・高等学校の美術部員が描いたものです。湘南学園は、藤沢市鵠沼にある幼・小・中高一貫校からなる総合学園、創立80余年の伝統校です。
「湘南江の島駅の壁が殺風景だからなんとかしよう」と、当時の湘南モノレール社長(田中社長)から話があがったのが今から4年ほど前。全く別件で本社を訪れて来た湘南学園の先生に、担当責任者がこの件を相談してみたところ、美術部の顧問である渡邊先生を紹介され、部員の方々に壁画を描いてもらうことが決まりました。
渡邊先生に、作品完成までの当時の様子を伺うと、
「湘南モノレールさんからは、何を描くかというところからおまかせいただいていたので、まずはそこから話し合いをはじめました。日頃は、個々に作品と向かい合う活動をしていたので、全員でひとつのものを作るのはこの時がはじめて。協力しあって楽しそうでしたし、部員たちにとって、いい経験になったと思います。」
とのことでした。さらに、
「通りがかる人たちに励ましの言葉をいただいたことや、マスコミ数社が取材に来て、新聞に取りあげられたこともいい思い出です。」ともお話いただきました。
みんなでじっくり話し合い、「江の島らしい作品にしよう」というところからスタートしたこの壁画制作。学校が休みになるGW期間を利用して、冒頭の写真にあるような立派な作品を完成させました(「OCTOPUS〜先輩へのHOMAGE〜」2014年4月29日〜5月3日)。
メインの絵から距離を置きながらも絵は続く...。
そこから少し離れた階段の壁にも、彼らの作品があります。こちらは「明るい感じのものを」というお題のもと、その場のイメージで描き進められました。
作業中は、通学で湘南江の島駅を利用する子どもたちも興味津々だったそう。
湘南モノレールも時折差し入れをしたりして見守りつつ。
最終日には、湘南学園さんから「完成の記念に写真を」と駅長もお誘いいただき、壁画の前で記念撮影が行われました。
湘南学園中学・高等学校美術部メンバーと渡邊先生、内藤先生、須田駅長。
須田駅長(後列右から2番目)が今でも大切に保管している写真です。この写真に並ぶ笑顔の数々、いいですね。
現在、湘南江の島駅では改修工事をすすめているため、この壁画が見られるのは2018年3月末まで。みんなで協力しあって描き上げた壁画であることを心に留めて、今一度ご覧いただけたら幸いです。
「OCTOPUS〜先輩へのHOMAGE〜」
湘南江の島駅