さっそくだが、湘南モノレールは懸垂式モノレールである。
懸垂式というのはレールの下にぶらさがっているという意味で、これに対し一般的なモノレール、たとえば東京モノレールや、多摩モノレール、大阪モノレールなどはレールの上を走っているから跨座式と呼ばれている。
どちらも電車の一種であることに変わりはないが、理屈のうえではそうでも、実際に見たときの印象はぜんぜん違う。
小ぎれいな電車ぐらいのイメージの跨座式に対し、懸垂式はちょっとふざけてるような、遊びでやってるような感じがあるのだ。
そもそも高いところでぶらぶらしている乗り物といったら、ロープウェイかスキーリフトあとは観覧車ぐらいしか思いつかない。それらは交通機関というよりはレジャーで使うものだったり、遊園地のアトラクションだったりするわけで、懸垂式モノレールもレジャー方面の乗り物としか思えないのである。
たとえ仕事で乗った場合でも、
ぶらーんぶらーん
ってされたら、仕事なんかやってられんな、って思うのではなかろうか。
ぶらーんぶらーん
だめだ、今日は仕事やめ!
懸垂式モノレールには、このままぶらぶらとどこか行ってしまおうかなと思わせる魔力さえ宿っている。
そして湘南モノレールについていうなら、ただぶらぶらしているだけではなく、山あり谷ありのコースがジェットコースターのようと噂され、もはや完全にレジャー指向の乗り物としか思えないほどであって、このさいだから湘南モノレールがどのぐらいジェットコースターであるか検証してみようと思う。(つづく)