なぜ、この湘南の地に世界的にも希有な懸垂型モノレールが建設されたのか。当時の貴重な写真や映像と共に、地域の歴史やモノレール建設の過程を克明に記す楽しい読み物です。
2015年5月、株式の大半をこれまで保有してきた三菱3社(三菱重工業、三菱電機、三菱商事)から、株式会社みちのりホールディングスに株式が譲渡され(※1)、湘南モノレールはみちのりグループの一員として、新たなスタートを切ることになった。…
2021.06.25
1990年度に、開業後、初めて年間輸送人員が1千万人を超え、1991年4月26日に、これを祝う記念式典を実施するとともに、記念乗車券を発売した。…
2021.06.23
目白山下駅と湘南江の島駅の間にある山は、古くは「龍口山」、「目白山」などと呼ばれていた(龍口寺の山号である「寂光山」とも)。…
2021.06.18
ここから先、西鎌倉駅-湘南江の島駅までの全区間が開通したのは、大船駅-西鎌倉駅間が部分開業した翌年、1971年7月2日である。…
2021.06.16
1971年7月2日、西鎌倉駅-湘南江の島駅間(1.8km)が開通し、これにより、ついに湘南モノレール江の島線は、大船駅-湘南江の島駅間(6.6km)が全通した…
2021.06.04
湘南モノレール路線の土木工事中、最難関だったのが、目白山下駅と湘南江の島駅の間にある片瀬山トンネル(205m)の掘削工事だった。…
2021.06.02
大船―西鎌倉間の部分開通は成ったものの、終点・片瀬までの全通が急がれた。営業収支の面から見ると、やはり全線開通によるのでなければ日常経費を賄うにも不足しそうな状況だったのである。…
2021.05.26
さて、世界的にも珍しい懸垂型モノレールの実用線として華々しいデビューを果たした湘南モノレールであるが、営業初日の1970年3月7日に、朝からポイント(※)故障によるトラブルに見舞われた。…
2021.05.24
湘南モノレール大船駅および駅付近の支柱等、モノレール構造物は、京急電鉄用地(京急道路)と国鉄用地(国鉄官舎用地)の用地境に建設する予定であり、支柱の何本かは国鉄用地に立てる必要があった。…
2021.04.30
第2期線工事区間には、横須賀線および国鉄大船工場引込み線横断部分が含まれるが、横須賀線の横断部分は、京急道路の上空を行くと高さが非常に高くなるので、京急道路と平行して、道路上を走る自動車とモノレールがほぼ同じレベル(高さ)で通過するように交差させたが、それでも支柱の高さは約15mにも達した。…
2021.04.23
第1期線(深沢―町屋)に続いて、第2期線(大船―町屋、深沢―鎌倉山変電所)の工事も進み、山崎駅(開業時に富士見町に改称)付近から鎌倉山変電所付近までの約2.5kmが1969年7月中にほぼ完成し、8月から同区間で試運転と見学者の試乗ができるまでになった。…
2021.04.21
第1期線(深沢―町屋)の工事がほぼ完了すると、1969年2月上旬には三菱重工三原製作所で製作した第一編成の車両が到着し、線路上への上架(吊り上げ)作業が行われた。…
2021.04.19
結局、京急道路は私道であるという解釈が一応容認されたので、そのまま運輸省のみで話を進めてしまっても差し支えなかったはずなのであるが、運輸省は「建設省がモノレール建設に原則として反対ではない旨の了解を事前に取っておきたい」との慎重な姿勢を示した。…
2021.03.29
さて、前述したように、湘南モノレール発起人代表が、運輸大臣宛に鉄道敷設免許申請書を提出したのは1964年9月11日付であるが、免許交付までには、その後、ずいぶんと時間がかかった。…
2021.03.26
ここで、やや本題から話が逸れるが、我が国で「モノレール」という言葉はいつ頃から使われるようになったのかについて触れておきたい。…
2021.03.24
本来であれば極めて難しいはずの京急電鉄との交渉が、このようにスムーズに進んだ理由について、村岡常務は『設営の記録』に、「(当時は)佐藤氏が京浜急行に革新的な気持ちで乗り込んできた当初の時期であったことが大きい。…
2021.03.22
京急電鉄に新会社(湘南モノレール(株))の経営主体になってもらうのは無理としても、少なくとも新会社の経営に参加してもらわなければならない。…
2021.03.19
鉄道敷設免許申請に当たり、競争路線となる江ノ島電鉄および、その親会社である小田急電鉄に話を通したところ、小田急電鉄専務の渋谷氏(当時)は、「小田急としては、モノレール建設はそれだけ遊覧客を多く誘致するものだから大いに歓迎しさえすれ、拒否すべき理由はない」との意向を示されたという。…
2021.03.17
さて、本格的な都市交通として、東京モノレールがデビューを果たすと、日本エアウェイ陣営には、東京モノレールとの比較になりうる本格的な懸垂型モノレール路線の建設を一刻も早く成し遂げなければならないという焦りが生じる。…
2021.03.15
このようにモノレール技術が、にわかに百花繚乱(りょうらん)とも言える状況となると、当然のことながら各陣営間での客引き合戦が始まった。…
2021.03.12
上野懸垂線は、ヴッパータールのランゲン式をモデルとしつつ、騒音低減の観点からゴムタイヤを採用するなどの改良を加えたもので、一般に上野式と呼ばれる。…
2021.03.10
モノレールの営業線で現存する最古の路線は、1901年3月に営業開始したドイツのヴッパータール空中鉄道であり、ドイツ人技師のカール・オイゲン・ランゲンが開発した鋼鉄レール・鋼鉄車輪の懸垂型モノレールの技術(ランゲン式)を採用している。…
2021.03.03
プロローグにも記したように、湘南モノレールは、今から50年前の1970年3月7日に大船駅―西鎌倉駅間で部分開業を果たし、その翌年の1971年7月2日に湘南江の島駅までの全線が開通した。…
2021.03.01
森川天喜
フリージャーナリスト。
現在、大磯町観光協会副会長、鎌倉ペンクラブ会員。旅行、鉄道、ホテル、都市開発など幅広いジャンルの取材記事を雑誌、オンライン問わず寄稿。テレビ・ラジオにも多数出演。過去にNHK学園、玉川高島屋カルチャーにて鎌倉散策講座の講師を担当。2020年1月には、初の小説作品『ホワイト・ライオン』(幻冬舎)を上梓し、各種メディアで取り上げられる。その後、コロナ禍の中「湘南モノレール全線開通50周年記念誌」の執筆・編集にも取り組んだ。
現在、大磯町観光協会副会長、鎌倉ペンクラブ会員。旅行、鉄道、ホテル、都市開発など幅広いジャンルの取材記事を雑誌、オンライン問わず寄稿。テレビ・ラジオにも多数出演。過去にNHK学園、玉川高島屋カルチャーにて鎌倉散策講座の講師を担当。2020年1月には、初の小説作品『ホワイト・ライオン』(幻冬舎)を上梓し、各種メディアで取り上げられる。その後、コロナ禍の中「湘南モノレール全線開通50周年記念誌」の執筆・編集にも取り組んだ。
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