ソラdeブラーンには「モノ喜利」という大喜利コーナーがあります。これまで、湘南モノレールにちなんだお題で楽しく大喜利を繰り広げて参りました。
しかし、ある日ソラdeブラーンのトップページを見て気がつきました。そこには「湘南モノレールとその沿線を異次元に楽しむWebサイト」とあります。湘南モノレールだけでなく「沿線」も対象なのです。
そうだ、モノ喜利も沿線の魅力をもっとお伝えせねば。あんな景色やこんなスポットもあることをお知らせせねば。でも現地をレポートするにもお題だけでは限界があるし、どうしよう。
ならいっそ、こちらから出かけていき、外で大喜利をすればいいのではないか......。
そんなわけで、湘南江の島駅に、散歩好き&大喜利好きのみなさんに集まっていただきました。
(左から)
ヤスノリ(地元ぶらぶらマガジン「サンポー」運営)
村田あやこ(路上園芸学会 会長)
西村まさゆき(フリーライター)
宮田珠己(ソラdeブラーン編集担当)
井上マサキ(フリーライター)
ルールは簡単。
- 湘南モノレール 湘南江の島駅から、江ノ電 鎌倉高校前まで散歩する。
- 途中「これは」という場所でお題を出題。現場で大喜利を楽しむ。
これだけです。寄り道せずに行けば1.5kmほどの道のりを、途中で大喜利をはさみながらブラブラと歩いてまいりましょう。
ルーフテラスにて第1問
と、その前に、昨年秋にリニューアルした湘南江の島駅に興味津々の一行。エスカレーターを昇り、改札階のルーフテラスまでやってきました。
宮田 「けっこう広いでしょう? 晴れていたら遠くに富士山も見えるんです。結婚式(モノレールdeウェディング)もここでやったんですよ」
おぉ、これはさっそくのオススメスポット。記念すべき第1問はここでやりましょう。そうですね、お題は......
「湘南江の島駅のルーフテラスから、たった1日で撤去されたものとは?」
井上 「最初はこんなに広くなかったんです。ここに何かあったんです」
西村 「なるほど。じゃぁ......はい(挙手)」
西村 「かがり火」
ヤスノリ 「Vの字に並んでたんでしょうね」
井上 「お祭り感はあるけど、ずっといらないですね」
ヤスノリ 「ソーラーパネル いっぱい」
西村 「土地活用だ」
井上 「作った電気でモノレールを動かそうとしたのかな」
村田 「回転寿司」
村田 「湘南の新鮮な魚貝を駅でいただけます」
西村 「でも寿司が飛んじゃってる」
ヤスノリ 「どうやっても速く回っちゃう」
井上 「だから無くなったのか」
宮田 「ハキム」
西村 「なんですかハキムって」
宮田 「知らない?ブルース・リーの『死亡遊戯』で、塔の最上階にいる最強の番人」
全員 「???」
宮田 「知らないかー」
ヤスノリ 「フリー魔方陣」
ヤスノリ 「フリーなんで、どんな魔物も無料で召喚できます」
井上 「1日で無くなったってことは、とんでもないものを召喚した可能性がある」
なかなか好調な出だしです。この調子でさっそく街を歩いて行きましょう。
湘南江の島駅を出発し、国道467号を南へ
日蓮のピンチを救ったのは?
龍口寺
国道467号と江ノ電がぶつかる交差点。そのそばに建つのが「龍口寺」です。
敷地の奥に五重塔が建っています。
日蓮宗の龍口寺がこの地にできたきっかけとして、日蓮にまつわる逸話が残っています。元々ここは「龍ノ口」という刑場であり、罪人の斬首が行われていた場所なんです。
鎌倉時代後期、内乱や飢饉を憂い、『立正安国論』を著して幕府に奏上した日蓮。しかし幕府はこれを政策への中傷と受け止め、日蓮を市中引き回しの上、処刑のために龍ノ口に連行します。
しかし、日蓮を石の上に座らせ、斬首の準備を整えたそのとき−−−
「江ノ島の方より満月のような光のものが飛び来たり、執行人は目がくらみ、畏れおののき混乱の中、使者が到着し斬首の刑は中止となった」(龍口寺 縁起より)
まさに奇跡。「満月のような光のもの」のおかげで命拾いしたこの場所に、後に日蓮宗のお寺を建てたというわけですね。
それにしても、いったい何が飛び込んできたのか? というわけで次のお題はこちら。
「日蓮のピンチを救うため、飛び込んできたものとは?」
宮田 「UFO」
井上 「さぞや畏れおののいたでしょうね」 西村「これ、日蓮を連れ去ろうとしてるんですか?」
西村 「野良犬」
ヤスノリ 「学校の校庭に入ってくるパターン」
村田 「みんなパニックになりますよね」
井上 「処刑じゃなくて授業が中断するやつ」
村田 「酔っ払いのおじさん」
宮田 「こりゃぁご機嫌ですね」
西村 「空気読まずに『なにやってんの〜?』って」
井上 「警察24時でよく交番にお世話になっている人だ」
井上 「タオル」
ヤスノリ 「ギブアップなんですね」
井上 「セコンドが投げ込みます」
西村 「刑場ってセコンド入れていいの?」
ヤスノリ 「新しい日蓮の顔」
ヤスノリ 「バタコさんが『日蓮!新しい顔よ〜!』って」
井上 「スポーン!クルクル!って顔が変わって、処刑人をパンチで飛ばす日蓮」
宮田 「これだ」
西村 「正解が出ましたね」
村田 「満月っぽいですしね」
一同、日蓮のアンパンマン化に納得して、龍口寺をあとにしました。
交差点にもどると、江ノ電がダイナミックに道路を横切っていました。
「江ノ電もなか」をいただく
龍口寺から出てくると、道路を挟んで向かいにあるのが和菓子の『扇屋』です。このお店の特徴はなんといってもこちら。
和菓子の『扇屋』
本物の江ノ電の車両とパンダグラフが、お店を彩っているんです。
近くで見るとこの通り。ちなみに一両全部入っているわけではなく、先っちょだけです
扇屋さんは江戸時代後期から続く老舗中の老舗。名物は江ノ電をモチーフにした「江ノ電もなか」。1個130円。
江ノ電の一両をかたどった箱に......
「えのでん」の文字が。
「こりゃうまい」
味はごま餡や梅餡、ゆず餡など。カウンターに立つお母さんに「オススメはありますか?」と聞くと、「全部おすすめ!」とのこと。上品な甘さで、散歩と大喜利で糖分を欲していた我々にピッタリです。
では、お礼の意味も込めて、ここで大喜利といきましょう。お題はこちら。
「江ノ電の車両が目印の扇屋さんを、さらにデコってください」
遠巻きにお店を見ながら考えます。
西村 「はい(挙手)」
井上 「早いですね、西村さん」
西村 「かがり火」
井上 「ルーフテラスでやったでしょ」
ヤスノリ 「どこに置いてもいいんだ」
宮田 「リニアを乗せる」
西村 「急に最高時速があがっちゃった」
村田 「リニアもなかも作らないと」
井上 「それにしても宮田さん、ずっと縦向きで答えてますね」
西村 「かに道楽」
井上 「違うお店だから」
ヤスノリ 「あのもなかにカニの要素ありました?」
村田 「棒がいっぱいあるんで、ポールダンス」
井上 「そんなに棒ってありました??」
村田 「カーブミラーとか街灯とかいっぱいあるんですよ」
ヤスノリ 「ホントだ」
西村 「太い木まである」
井上 「あれはポールダンスというか木登りでしょうね」
ヤスノリ 「パンダグラフが『で』『き』『た』『よ』って動きます」
井上 「口パクだ」
西村 「これ『できたよ』だ、って気がつくまで時間かかるだろうなぁ」
井上 「パンダグラフが勝手に動くらしい......って都市伝説になる」
宮田 「トランスフォーム」
井上 「ついにロボットに」
宮田 「このまま東京まで街を破壊していきますから」
西村 「シン・ゴジラと同じルートだ」
糖分を補給した一行、道路を走る江ノ電を追いかけるように南下します。
江ノ電がとても近いです