江の島への近道 湘南モノレール株式会社

富士見町からどこの富士まで走ろうか。洞窟で巡礼を成し遂げた褒美は、蕎麦とラベンダーの湯

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本日のコースは、湘南モノレール富士見町駅からブラーンとします。まずは天神山、北野神社へ。迷いながらも田谷方面へ大船を北上。途中、田谷の洞窟巡礼に立ち寄ったのち、「富士山本門寺」へ。帰りがけにはお蕎麦とデザート。走って迷って歩いて食べて、締めは銭湯・野田の湯へ。

天神山の北野神社。この先の階段は果たして何段?
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湘南モノレール富士見町駅から小さな山を目指して走って3分。目の前の山が天神山。その杜にあるのが北野神社。見た目より深い森。正面に見える階段を登って鳥居をくぐりさらに階段を登る、登る。百段超えた頃には段数を数えるのも忘れて、登る、登る、登る、登る。

fujimicho002.jpg休憩できる椅子もあるので、足腰に自信のない方もご心配なく

fujimicho003.jpg杜には古い宝篋印塔(ほうきょういんとう)も。歴史ある社だ

頂上付近で草笛をピュュイィっと吹くおじちゃんとすれ違い、なんだかなごむ。昔も誰かが吹いていたのだろうね。さて、今日はこのあとピュュイィっとどこまで行こうか。

「人に老あり仕事に老なし、スースー、ハーハー」

走っているときに目に入る標語や耳にするリズムは時に危ういんだよ、リフレインしちゃうからね。通りがかりに目に入った「人に老あり仕事に老なし」の文字。ふむ、これ、なんだか、リズムがいい。ねえ。
「ヒトに、オイあり、シゴトに、オイなし、ヒトに、オイあり、スースー、ハーハー...」。

fujimicho004.jpg人に老あり仕事に老なし

走りながら、頭の中でしばらくリフレイン。無心に達した頃、僕は声を出して歌っていたかも知れない。無心なのでわからないのだけれどね。

富士見町から、今日はどこの富士を目指そう

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さて、今日はまだ行き先を決めてなかった。せっかくの富士見町、湘南モノレールからの富士山はどこが最高だろうか。今日はちょっと曇っていて見えない。ならば、ちょっとスマホを取り出して、別の「富士」を探そう。──指先に、気になる「富士」を発見。「富士山本門寺」。ここから4キロくらい。うん、走れる距離だ。いいじゃない、今日はこの「富士山」を目指そう。

田谷の洞窟で全国巡礼を成し遂げよう

大船駅を通り抜けて、富士を目指す途中のエリアが、田谷。名前の通り谷と田園がひろがるんだ。田谷といえば田谷の洞窟に寄ってみようか。景色がひらけると、しばらくのあいだ横目に並走する田んぼと橋桁の風景を飽きずに見ながら。橋桁はモノレールの延伸?いやいや違うよね、なんて思いながら。

fujimicho006.jpg田谷の田。モノレールの延伸工事、...ではない

ほどなく、田谷の洞窟に到着。「定泉寺瑜伽洞(ていせんじゆがどう)」。深き洞窟内は撮影禁止の秘境なので、その先、写真はございません。みなさんも是非その目、その足で、行ってくださいね。

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ろうそくを手に、失礼します。洞窟内は外より暖かく、眼鏡が少し曇るくらいの湿度。たまに腰をかがめないといけないところもあるけれど、ほとんどは人がすれ違えるくらいの大きな洞窟。湧き水が流れ、手彫りの跡が永遠と続く。立体迷路の形状で、いつの間にか方向感覚が狂う。多くの仏が彫られていて、四国八十八ケ所や高野山など、洞窟内に巡礼を模した世界が続く。何度手を合わせたことだろう。ゆっくり歩いて30分くらいの、心あらわれる異世界だ。アチッ、蝋がたれたっ。

洞窟を出て、すぐ近くにあるのが、この辺りでは大きな温泉、田谷の「たや」。帰りのバス無料券ももらえるので、プハーってここをゴールにするのもよし。だけど、今日はまだまだ、気分は巡礼。もう少し走ろう、「富士山」を目指さないとだ。

fujimicho008.jpg野天湯元湯快爽快たや、風呂とビールはまだ早いか

富士山本門寺へ富士山を想像しながら詣でよう

田谷エリアを抜けると、富士山本門寺までの道のりは畑が多く、のどかな感じ。走っていてもちょっとした起伏がゆるりと心地いい。なんとなくこっちかなと思い込みで走っていたらどうやら、目的地からそれてしまった。どこだ?富士山。

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想像の倍くらい余計に走りつつ、なんとか富士山本門寺へ。これが気になるお寺さんなのでした。山の一番上にお堂が見え、複数の小屋が段々畑のように並ぶ、小さな集落でできた山のよう。近寄ると、富士山を模した山みたいな、全体が門のような、建築中のような。人の気配はないけれど、ちょっと参道を登ってみよう。

fujimicho011.jpg富士山本門寺。集落みたいな山の上を目指そう

fujimicho012.jpgどーんと、富士山を模した山のよう。全体が門のようだ

fujimicho013.jpg富士山参道。いくつかの小屋建物を横目に行く

fujimicho014.jpg登り切ってお参り。振り返ると今日来た道と小屋の屋根

今日ははるばる富士巡礼ランとなりました。富士見町へゆっくり戻ろう。帰路の途中で大きな野菜販売所を通過。「わさびな、なのはな、赤みずな。こまつな、からしな、さに~レタス」。赤い水菜と、さに~なレタスが気になりながら。春はもうすぐだ。

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野菜販売所の並びに少し行くと、日本料理屋九つ井(ここのつのいど)。吸い込まれるようにお蕎麦を求めて寄り道です。とろろ蕎麦と、そばぜんざい。この蕎麦も、そばがきのぜんざいも最高。この甘いのが、よいエネルギーなんです。

fujimicho016.jpgとろろ蕎麦と、そばぜんざい。蕎麦ぜんざいには梅干し丸っと

富士見町に戻って野田の湯へ。日替わり薬湯はラベンダー

fujimicho017.jpgゆ~ゆ~ゆ~、野田のゆ~

食後ののんびりランのゴールは、富士見町駅目の前「野田の湯」。今日は途中で温泉をスルーしちゃったのが気がかりだったので、最後に銭湯に寄っていこう。この日の日替わり薬湯は紫色のラベンダー。これで壁面に富士山が描かれていたのなら、富士見町だけにパーフェクト。誰か描いてくれないかなぁ、富士見町の銭湯に富士山を。今日は、巡礼で得た想像力でラベンダー越しの壁に富士山が見えてきたような。いい湯deブラーン。

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湘南モノレール沿線在住のブラーンランナー。アスファルトより土や浜を走るのが好き。鎌倉市の魅力的なNPOや地域活動に参加しながら、地酒のような「地ウェブ」をつくる、地ウェブアーキテクトとして活動中。報酬は美味しいごはんやお酒、困った時に助けてくれる券、空想の通貨など、未来経済に生きていく。http://future-archives.net
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